1. TOP
  2. レッスンについて
  3. ピアノコラム
  4. [几帳面な姉妹]Kさんの話

ピアノコラム piano column

 

[几帳面な姉妹]
Kさんの話

ピアノのレッスンは大抵、週に1~2回、30分~1時間とそれぞれだが、その内容は、一人一人違っていて、心の奥底が見えるほど深い。
しかも、幼い時よりレッスンが始まり、勉強期間が長いので一人の人間の成長に深く係る事に成る。また、子供を通じてその家族と家庭が見えてくる。

小学校1年生と6年生のK姉妹は、姉が幼稚園年中、妹はまだ赤ちゃんの頃から、私のもとでリトミックから音楽の基礎を習っていて、今では、姉妹で連弾を弾く位のレベルになった。これは、お姉ちゃんのレッスンをいつも見ていた妹が、「わたしも、わたしも…ピアノがひきたい…」と言って、レッスンが始まったものだった。
そんな、仲良し姉妹のレッスンは、じゃんけんから始まる。
どちらが先に弾くかだ。

連弾の時は、童謡やアニメソングを二人並んで演奏する。
そんなK姉妹のレッスンが終わった後、玄関を見ると、スリッパがキチンと並んでいる。
また、レッスンで使用したドレミの音符カードや、リズムカード等もやはりキチンと分類され、片づけられている。並んでいる椅子もキチンと揃えられている。
一緒にいるお母さんが「片付けなさい」等と言わなくても、この姉妹は自分から目についたものは何でもキチンと片づけるのだ。

子は親の鏡と言うが、昨今では珍しいくらい、家庭でのしつけが良くできているのだ。
Kさんのお母さんは、決してガミガミと言うタイプではない。
どちらかと言うと、子供の自主性を重んじ、静かに微笑んで見守っているような、やさしいお母さんだ。

そんな環境で育ったふたりのピアノの練習はやはりキチンとするのだろう…とお思いでしょうが…、残念ながら毎日キチンと練習…という訳にはならない。
まあ…それはそれとして良いではないか! 
完璧な人間なんて存在しませんから!
Kさんの家族にとってピアノは息抜きなのかも知れないね。
少しくらいさぼったて、イイヨ イイヨ、ソレよりも、楽しくやろうよ!ね。
今度は何を弾こうか?


長廻かおる

Back to List

 
ページのトップへ戻る