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ピアノのいろんなハナシ article

ピアノ屋さんの店員さんに
何を聞けばいいのか?

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ピアノ屋さんの店員さんに
何を聞けばいいのか?

 

ピアノを習いだしたお子さんのために、もしくはご自身のためにピアノの購入を考えた時、「さて、どんなピアノを買ったらよいのだろう・・・?」と、悩まれると思います。
とりあえずピアノ店に行ったものの、沢山のピアノが並んでいて余計にどれにしたらよいのかわからなくなってしまいます。
ピアノは高い買い物なので、安易に決めて後悔することになったら大変です。
そこでピアノの賢い買い物をするために、ピアノ屋さんの店員さんに何を聞いたらいいのか?をお話します。

①「試奏出来ますか?」

①「試奏出来ますか?」

ピアノ屋さんの店員さんに何を聞けばいいのか? 画像1

ピアノは必ず音を出してみましょう。
ピアノ展示場では時々、「ピアノであそばないでね。」等の表示を見かけますが、少なくともピアノを習う子供さんの年齢ならば、おもちゃのようにバンバン鍵盤をたたくことのないように、付き添いの親が我が子にマナーを教えてあげましょう。
「大切に触らせていただきましょうね。」「きれいな音がするね。」「何て立派な楽器かしら…」等の親の言葉を聞いて、「大事なものなのだ…」と、子ども自身に分からせることが大事です。

ピアノは電化製品とは違い、本体が木材でできているため、1台として、同じ音色、同じ響きのものはありません。
一見同じように見えても、それぞれに特徴があるので、実際に音を出して見ることが大切です。

下手だから、良く解らないから…等の遠慮は要りません。
だって、これから上手になるためにピアノを購入するのですから、わからなくて当たり前なのです。それでも、1本指でそっと音を出してください。
1台づつ音色の違いを聴きとってみましょう。明るい音、重量感のあるタッチ等、触ってみて初めて、比較して初めて、その違いに気が付くはずです。

②「設置予定場所に
置けるサイズかどうか?」

②「設置予定場所に
置けるサイズか
どうか?」

設置予定場所に置けるサイズかどうか? 画像1

1F,2Fで違います。搬入口、ドア、サイズを測って行きましょう。

設置予定場所に置けるサイズかどうか? 画像2

ピアノ設置予定の部屋の間取り図を持っていくと便利です。

設置予定場所に置けるサイズかどうか? 画像3

ピアノは、設置場所の環境によって音色や響きが変わっていきます。

  1. 直射日光を避ける。(本体が木材でできているため、木が歪む。)
  2. エアコンの風がピアノ本体にかからないように配慮する。(急激な温度変化を与えると、音が狂いやすくなり、弦が錆びたり切れやすくなる。)
  3. 床暖房されている部屋では、ピアノの下に専用の断熱パネルなどを敷くこと。また、ピアノの車輪には、インシュレーターを付けること。地震対策、防音対策としても、車輪止めは必要です。
  4. 設置場所が和室の場合は、ピアノの下に専用の敷板を敷き補強する必要があります。
  5. 防音問題が後から起こらないように、事前に考えておくこと。組み立て式の防音ルームと言った大掛かりなものから、ピアノの反響版に取り付ける簡単なタイプの防音対策や、床に防音効果のあるカーペットを準備したり、防音効果のあるカーテンを取り付けるなど、いろいろな方法があります。

このような様々な方法やそれに関するグッズについては、お店の人に聞いてみましょう。

購入予定のピアノの搬入方法として、玄関ドアだけでなく、掃き出し窓の場合もあるので、隣家との位置関係も重要です。
UP(アップライトピアノ)は立てたまま布団でくるんで搬入する為、ドアの幅が関係しますが、GP(グランドピアノ)は3本の足を外して、本体部分を布団でくるみ、鍵盤部分を垂直方向に立てて搬入します。
あんなに大きなGPですが、搬入口は小さくても大丈夫です。
むしろ、UP、GP共に踊り場などで方向転換出来るかどうかが難しいのですが、引っ越しと違い、ピアノはピアノ専門の運搬者が運んでくれるので、心配入りません。
ピアノ購入で事前に調べておくことは、駐車スペースや隣家との位置関係、掃き出し窓、ドア、玄関の確認をしてください。

③「今後のメンテナンスを
専属の技術者に担当して
もらえるかどうか?」

③「今後のメンテナンス
を専属の技術者に
担当してもらえるか
どうか?」

今後のメンテナンスを専属の技術者に担当してもらえるかどうか? 画像1

ピアノは弾くことによって状態が変化するので、購入したお店でその後も責任を持ってもらうこと、を聞いて下さい。

値段が安いから…という理由で顔の見えない相手に「調律」を任せるのはやめましょう。
ピアノは設置された環境(温度湿度の変化)や演奏量、演奏力に応じて、音色や響きが変化して行きます。
私達が『かかりつけ医師』を持つのと同じく、自分のピアノには専属の調律師さんが必要です。

今後のメンテナンスを専属の技術者に担当してもらえるかどうか? 画像2

調律は年1~2度のものですが、それは、単に音を合わせる事だけでなく、上達に従い鍵盤の重さ調整や、ペダル調節、整音調整等、ピアノ全体をコントロールして頂く必要があります。
これらは、値段の安い短時間の作業で済むことではなく、定期的にそのピアノを見てきたからこそ出来る、専門家としての技術です。
「かかりつけ調律師さん」がピアノ上達を助けてくれることもあります。

④「下取ってもらえるかどうか?」

④「下取ってもらえるかどうか?」

下取ってもらえるかどうか?

UP(アップライトピアノ)からGP(グランドピアノ)への買い替え時には、下取ってもらえるかどうかも重要です。
最近は、ピアノの機種、製造番号だけで現物を目視することなく「ピアノ買取専門業者」にUPを買い取ってもらう方が少なくありません。
今後、ピアノは必要ない…という方にはそれも良いかと思います。
ただ、UPからGPへの買い替え時は、そうとも言えません。

UPの引き取りとGP搬入は同時にする事により、運搬費用を抑えることが出来ます。
単にUPだけの引き取りでは、運搬費用分がかかってしまうため、余計な費用を支払う事にもなりかねません。GP購入にも運搬費がかかります。

ピアノは高価なものなので、少しでも安くて良いものを手に入れたい気持ちはわかりますが、新品ピアノで大幅値引きは注意しましょう。

車でいうところの「新古車」のように、使用期間が短期間で売りに出された中古品を「新品ピアノと同じです」というわかりづらい呼び方で大幅値引きで販売しているお店も有りますが、値段が安いならば、「何故安いのか?」を聞いて、納得した上で購入する事をお勧めします。その時のお店側の対応で、誠実さも解ります。
現実問題として、新品のGPは値引きも難しいため、そういったときのお助け技として、UPの下取りを高めの価格にして調整してくれるケースもあります。
目先の数字に惑わされることなく、きちんと納得したうえで決めましょう。

⑤「納品日はいつですか?」

⑤「納品日は
いつですか?」

納品日はいつですか?

納品日の確認をしましょう。子供さんにも搬入を見せてあげてください。
ピアノの購入が決まり、いよいよ我が家への搬入の場面を、是非、子ども自身に見せてあげてください。

私は、半世紀もの昔ですが、初めて自分のピアノが家に来た時の喜びと感動は今でも忘れることはありません。
前日、ピアノを置く場所を母と一緒にきれいに掃除しました。
搬入当日は大きなトラックが家の前に止まり、お布団にくるまれたピアノが家に運び込まれました。
近所の人が珍しそうに見ていて、私は、とても嬉しく、ちょっぴり誇らしくもありました。調律師さんがピアノのふたを開け一音一音の音を合わせていく姿を見た時、「何かすごいものが来た!大変な事が起こりそうだ…」と、子供心に感じました。
「ピアノはおもちゃではないよ。一生懸命練習して、いつかショパンを弾けるようになってね。」と真剣な顔をした母に言われて、子供心ながら「がんばろう!」と思いました。私の音楽人生はこの日より始まったのです。
ピアノ搬入というビックイベントは、子供だった私に大きなインパクトを与え、「しっかり練習しよう!」と、やる気スイッチを押してくれました。
「学校から帰ってきたら、家にピアノがあった…」では、せっかくの感動のチャンスを逃してしまいますよ。

⑥「椅子、足台、補助ペダル等も
一緒に購入したいのですが」

⑥「椅子、足台、
補助ペダル等も一緒に
購入したいのですが」

椅子、足台、補助ペダル等も一緒に購入したいのですが

椅子、足台、補助ペダル等も一緒に購入すると良いです。
野球や水泳、体操でもそうですが、良い姿勢(フォーム)で演奏することが、上達の第一歩です。ピアノを始める年齢が小さければ小さいほど、足がブラブラしないように「足台」が必要です。足台には「補助ペダル付足台」もありますので、どちらが良いかは先生にご相談して下さい。

1年といわず靴のサイズが変わるのと同じく身長、座高も変わっていきますので、高低調節のできる椅子も同時に購入してください。
始めてピアノを習う時こそ、正しい姿勢を身に付ける時期です。
足をブラブラしながらピアノの練習をしても、子ども自身が落ち着かず、集中力の無い、悪い癖を身に付ける危険性があります。
幼子だからこそ、周囲が注意を払う必要があるのです。

まとめ

まとめ

ピアノは買う前の正しい検討と、購入してからのメンテナンスまで考えることが大切です。そのためには、ピアノを購入するお店がしっかりしたサポートをしてくれるのか?が、とても重要になります。
ここに上げた質問をピアノ屋さんにお聞きして、良いピアノを購入してくださいね。

協力 ピアノプラザ群馬



長廻かおる

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