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ピアノの設置場所はどこが良い?
ピアノの設置場所は
どこが良い?
せっかく買ったピアノも設置場所を間違えると、とんでもないことが…
「ごめんください」と玄関ドアを開けたら目の前にアップライトピアノが置いてある家がありました。
古い日本家屋でしたが、全室畳敷き。
ピアノを置こうと予定して増築工事をした洋間の部屋に続く廊下のドアの幅が狭くてアップライトピアノが入らなかったそうです。
玄関のど真ん中に屏風のようにドカーンとピアノがこちらを向いていました。
当然音もれもひどく、すきま風が当たり、冷暖房も効かず演奏するにはトホホ…の場所です。
こんな事にならないように、余裕を持ってサイズを測って下さい。
また、ご自宅の構造や住宅環境、ピアノを置く場所の環境にも注意しましょう。
A.電子ピアノの置き場所と注意点
A.電子ピアノの
置き場所と注意点
電子ピアノは軽量なので、大人一人でも移動が可能です。
初心者ならば演奏中にガタガタと揺れないように専用スタンドが一体化した物を選んで下さい。
音量調整が出来るので、アパート住まいでも、家の中ならどこでもOK!
2階の子供部屋でも大丈夫です。
B.アップライトピアノの置き場所
B.アップライトピアノ
の置き場所
アップライトピアノを購入する前にすること
アップライトピアノを
購入する前にすること
背が高く重量のあるモノがアップライトピアノでは高級品です。
サイレント機能が付いていない場合は、音量が出るものなので、近隣住民から苦情が来ないようにご注意下さい。
賃貸マンションだと大家さんからダメ出しされることも多々あるので、購入前に許可をもらう事を忘れずに。
また許可を頂いた後、実際に音出しが始まってから左右上下の隣人から苦情がきて結局引っ越しを余儀なくされる場合もありますので、ご近所さんにも一言お断りをしておきましょう。
アップライトピアノを置く場所の注意点
アップライトピアノを
置く場所の注意点
置き場所としては、重量があるので設置場所の床の耐重量を確認。
間違っても畳の上には置かないで下さい。
時間が経つとピアノ本体の重さ(約180~250kg)で畳が沈み、ひどい時は床が凹んで建物全体が歪む事もあります。
どうしても和室以外に置き場所がない場合は畳を1~2枚上げ、その部分に厚みのある板を渡しピアノを設置しましょう。
ピアノ購入店に相談するか、簡単なりフォームを頼んだ方が賢明です。
また、アップライトピアノは背面が反響版として音の出るところなので、壁にピッタリと付けてしまうと、音響効果が良くありません。
それに音が振動となって部屋中、家中に伝わり、家庭内騒音にもなりかねませんのでお気を付け下さい。
アップライトピアノは背面を約30㎝壁から離すことをお忘れなく。
アップライトピアノを使う人は誰?
アップライトピアノを
使う人は誰?
設置場所が自由に出来るなら、ピアノの初心者のお子さんのためならば、一番お母さんの目の届く所が良いです。
例えば、リビングダイニングルームとか。子供部屋だとお母さんが毎回その部屋に行かない限り練習の習慣づけができないため、ピアノのレッスンが続かなくなってしまう場合があります。
又、演奏者が中高生や大人の場合は、むしろ個室の方が練習時家族に気兼ねせずピアノが弾けます。
C.グランドピアノの置き場所
C.グランドピアノの
置き場所
グランドピアノは音響に注意
グランドピアノを購入される方は既に演奏力も有り、練習量もある方がほとんどです。
音大を目指すような方なら第一に防音ルームを同時に考えなくてはいけません。
マンションならば、部屋の中に組み立て式の防音ルームを設置し、その中にグランドピアノを置きます。
趣味で弾かれるグランドピアノならば、一番広いリビングルームが最適です。
一軒家なら設計段階ですでにグランドピアノの設置場所を定める事です。
注意すべき点は、ピアノの設置場所の下の床暖房は避けてください。
ピアノは木製の楽器です。
車輪がついているとはいえ、床暖房の暖かさがグランドピアノに伝導すると音が狂う原因となります。
グランドピアノの足には厚いゴムでできたインシュレーターを忘れずに。
ピアノを長く使うための置き場所
ピアノを長く使うための
置き場所
アップライトピアノもグランドピアノもどちらも木材で作られています。
当然、温度湿度の変化で音色も音質も音の狂いも出てきます。
直射日光やエアコン等の風が直接楽器に当たらないようにして下さい。
大切にしていれば100年以上使用できるのです。
私が留学していたヨーロッパでは100年以上昔のピアノは当たり前のようにありました。
古物ではなくて現役のピアノとして世界中のピアニストの卵たちが弾いていました。
その何とも言えない味わい深い音色で木目が美しく、譜面台が透かし彫りだったり、ろうそく立てがついていたりと贅沢なピアノです。
昔は貴族階級の限られた人しか弾けなかったピアノですが、今はこうして自分のピアノを持てるのですから、大切に扱って下さい。
長廻かおる