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  2. 『年齢別』『予算別』 賢いピアノの選び方
ピアノのいろんなハナシ article

『年齢別』『予算別』
賢いピアノの選び方

ピアノのいろんなハナシ article

『年齢別』『予算別』
賢いピアノの選び方

 

ピアノが弾けるようになりたい、上達したい…ならば、使用者に合ったピアノは必需品です。

例えば、バイオリンならば、身体の成長に伴い、バイオリンのサイズを買い替える事は今では当たり前になりました。
身体が大人くらい大きいのに、1/4サイズのバイオリンのままで演奏することはありません。
演奏レベルが高くなればなるほど、良い楽器へと持ち替え、買い替え、最高峰がストラデイバリウスでしょうか。

理想的な演奏技術の成長を考えるならば、それはピアノも同じです。

1. 理想的年齢別賢いピアノの選び方

1. 理想的年齢別
賢いピアノの選び方

お子さんに合った理想的なピアノとは、どのようなものになるでしょうか?
幼児から小学生・中学生までは身体・体力の成長が著しく年々変わります。お子さんの年齢、体格、演奏技術力を兼ね合わせて、どのようなピアノが良いか見ていきましょう。

A.2~6歳「幼児のピアノの選び方」ピアノ入門時~

A.2~6歳
「幼児のピアノの選び方」
ピアノ入門時~

身体が小さく、指の力の弱い幼児ならば、始めは背が低く、子どもの目線で楽譜が読みやすい高さの譜面台がついていて、鍵盤の重量が軽い『電子ピアノ』をお勧めします。
力を入れないと音が出ない鍵盤や譜面台が高いピアノでは、正しい姿勢が保てません。
まずは、正しい姿勢を身に付けることがピアノを弾くうえで大切なことです。

B.5~12歳「小学生のピアノの選び方」ピアノ初級~

B.5~12歳
「小学生のピアノの選び方」
ピアノ初級~

身長、座高共に大きくなり、指の力も強くなってきたらアコースティック音の美しさ、響きを体感させてください。
この頃になると、ただ、楽譜の音を機械的に再現するだけでなく、メロデイーと伴奏の音量をコントロールして、音楽的なバランスを作る技術が必要となります。
その為、左右の指の力の音量コントロールが重要となるので、アコースティックピアノ、『アップライト』をお勧めします。

ピアノが上手になるのには、基本姿勢としての「正しい手の形、フオーム」を身に付ける事が重要です。正しい基本姿勢が出来ていて初めて、美しい音や響き、音楽のバランス、滑らかさや力強さと言った音楽の基礎表現が出来るようになります。

『電子ピアノ』と、『アコースティックピアノ』の最も大きな違いが、「左右の音の音量コントロールが出来るかどうか?」「和音等の演奏時に固有の音の音量コントロールが出来るかどうか?」です。
また、タッチの違いによる音色の変化や、鍵盤の重量感(強く弾けば大きい音、弱く弾けば小さい音)等は、アコースティックピアノならではの演奏法なのです。
また、右ペダル奏法も響きのコントロールに大きな違いが出てきます。

使用している楽器の違いが演奏力の違いに直結してくるので、「ピアニストになるわけでもないし…」「趣味だから…」「楽譜が読めれば十分…」などと言わずに、折角の努力を無駄にしないためにも、アコースティックピアノを弾いてください。

電子ピアノではなかなか練習しなかった子供さんが、アコースティックピアノに変わったとたんに人が変わったかのように、自分から進んでピアノを弾くようになった例を、私はたくさん見てきました。
大人、子供関係なく、美しい音は私たちの心を潤し、満たしてくれます。
これは、本当に美味しいものを食べた時の感触にも似ていますね。耳と心が美味しいもの、美しいものを求めているのです。

C.約10歳~「ツエルニー30番練習曲を弾くくらいのレベル」ピアノ中級~

C.約10歳~
「ツエルニー30番練習曲を弾くくらいのレベル」
ピアノ中級~

ピアノのレベルが高くなり、指が回り演奏曲のテンポが速くなってくると、『グランドピアノ』が必要です。

『アップライトピアノ(UP)』と『グランドピアノ(GP)』の違いはその形、大きさだけではありません。
最も大きな違いは、ピアノの心臓部である機械としての機能「鍵盤の戻るスピード」と、「ペダル機能」「ボデイの大きさによる残響音の違い」です。

「鍵盤の戻るスピード」は実際にトリル、トレモロなどを弾いてみて「鍵盤の戻りの速さ」を実感して下さい。「鍵盤の戻りが速い」という事は、演奏時にテンポを速くしても、音が重ならずに弾けるというテクニックに直結します。

「ペダル機能の違い」は、右ペダル(ダンパーペダル)はUP、GP同じです。
しかし、中央ペダルはUP、GPでは、全く違います。

UP(マフラーペダル)では、踏むと、弦とハンマーの間に大きなフエルトの布が挟まれます。
これにより、全体の音質が曇ったように変化し、全体の音量が小さくなります。演奏中に踏むことはなく、音量を小さくして練習する時に、中央ペダルをかけたままで演奏します。

GP(ソステヌートペダル)では、演奏中に必要と思われる個所(通奏低音、近現代曲)で使用することにより、デリケートな演奏表現が可能です。これは、上級レベルの人が使用するもので、初中級者が使うことはありません。
演奏法は、中央ペダルを左足で踏み、右ペダルを右足で踏み変えながら演奏します。
それにより、低音部のある特定の音を響かせながら、中高音部の音の響きのコントロールすることが出来るのです。

「左ペダル」の機能は、
UP(マフラーペダル)では、中央ペダルと同じ機能ですが、演奏中に必要な時に左足で踏み、音量、音色の変化を付けて弾きます。

GP(シフトペダル)を左足で踏むと、鍵盤全体が少し右にずれます。
それにより、弦を打つハンマーの位置がずれるため、音色の変化を付けて演奏することが出来ます。それにより、デリケートな演奏表現が可能になります。

演奏レベルが高くなると、使用するピアノの機種によっても演奏技量や演奏術、表現力等が変わってきます。
コンクールチャレンジャーや音楽高校大学進学を希望する場合は、是非グランドピアノを弾いてほしいです。

2. 現実的予算別 賢いピアノの選び方

2. 現実的予算別
賢いピアノの選び方

ピアノは高価な楽器ですし、大きな楽器なので置き場所も必要です。いくつもピアノを買い替える、何台も所有するというのは現実問題として難しいですね。
なので、ピアノ購入は絶対に失敗したくない!良いモノを選びたい!ですね。
とはいえ、『良いピアノは値段がものすごく高いのでしょ?』と、心配されるかもしれません。また、住宅事情で設置できないピアノがあると思います。
住宅事情、ご予算に合ったピアノを選ぶことも大切なことなのです。

① ~50,000円の場合
「多機能型キーボード」VS「電子ピアノ」

① ~50,000円の場合
「多機能型キーボード」VS「電子ピアノ」

多機能キーボードは鍵盤数が少なく、基本片手で演奏し、色々な音(電子音で犬の鳴き声、爆発音、足音、笑い声等多種類の音)に変換して演奏することが出来る為、パソコンに繋いで作曲のアイテムとして使用することが出来ます。

予算内で始めてピアノを習う方で基本的な学習には、88鍵盤のある「電子ピアノ」をお勧めします。
機械操作が中心となる多機能キーボードは、ドレミの読み方や、両手演奏の基本を習って、ある程度の基礎力を身につけてからでないと、使いこなすのが難しいです。

② ~100,000円の場合 電子ピアノ
「スタンド式」VS「箱型」

② ~100,000円の場合 電子ピアノ
「スタンド式」VS「箱型」

持ち運びできるスタンドタイプではなく、しっかりとした箱型の足がついていて、ピアノのように、備え付け状態のペダルがある型のものが望ましいです。

スタンド式は持ち運びができるため、路上ライブなどでよく使用されますが、よくある事として、つい、寄りかかったり、強く鍵盤をたたいたりすると、ぐらついたり倒れたりするので幼児には危ないです。
また、蓋の部分に幼児が指を挟むことがあるので、蓋の閉じる部分を大人が目視し、確認をしてください。
始めてピアノを習う方は、安定した基本姿勢で、落ち着いて演奏できる型にしましょう。

③ ~300,000円の場合
「電子ピアノ」VS「中古アップライトピアノ」

③ ~300,000円の場合
「電子ピアノ」VS「中古アップライトピアノ」

電子ピアノとアップライトピアノは、鍵盤数やペダルなど一見同じように見えますが、弾いた時のタッチ、鍵盤の感触、音質は全く違うものです。

住宅事情が許されるものなら「中古アップライトピアノ」を、お勧めします。
アコースティックピアノの響きや音と重量感のある鍵盤の感触は、演奏者に「自分自身のタッチ、指の強さによっても音色や音量が変わる」事を実感してもらいたいです。

なを、住宅事情により「アコースティックピアノ」は無理という場合は、出来るだけ鍵盤が重く、打鍵の強さによって音量の変化が出せて、ピアノに近い頑丈で重量のある箱型の「電子ピアノ」を選ぶことをお勧めします。

④ ~700,000円の場合
「新品アップライトピアノ」VS「中古グランドピアノ」

④ ~700,000円の場合
「新品アップライトピアノ」VS「中古グランドピアノ」

購入を検討しているお店によっては、何と言っても「ピカピカの新品アップライトピアノ」がベストですと、勧められる事があります。

しかしながら、そもそもアップライトピアノとグランドピアノでは、大きさ形状だけでなく、ピアノの心臓部ともいわれるメカニックシステムとしての大きな違いがあります。
アップライトピアノとグランドピアノでは「鍵盤の戻るスピードの違い」「ペダル機能の違い」「共鳴板、反響版の違い」があります。

グランドピアノでの一番大きな違いは演奏した時の『鍵盤の戻るスピード』が速いのです。
その為、曲のテンポを速くしたり、トリルやトレモロを細かく入れたりといったピアノ技術の上達には使用しているピアノの機械的な性能の違いが、演奏技術力の違いに直結するのです。

「ペダル機能の違い」は、右ペダル(ダンパーペダル)はアップライトピアノと同じですが、中央ペダル(ソステヌートペダル)、左ペダル(弱音ペダル)が全く違います。
左ペダルは踏むことにより、鍵盤全体を少し右側にずらし、弦を打つハンマーの位置をずらす事によって、音色や音量の変化をつけることが出来ます。
中央ペダルは、低音部のある特定の音の響きを残したまま、中高音部の音の響きをコントロールする時に使用するものです。(通奏低音や近現代曲で使用します。)

こういったデリケートなペダルを用いた演奏が、豊かな演奏表現術を創り上げていきます。
グランドピアノの共鳴板、反響版の大きさは、そのまま残響音の豊かさになります。
住宅事情に問題が無いのならば、「中古グランドピアノ」をお勧めします。

⑤ 2,000,000円以上の場合
「新品グランドピアノ」VS「中古ヨーロッパ産グランドピアノ」

⑤ 2,000,000円以上の場合
「新品グランドピアノ」VS「中古ヨーロッパ産グランドピアノ」

ピアノ初心者向けではありませんが、レベルが高くなって来て演奏力がある方の場合、自分に合ったピアノを選ぶことが重要です。
音高音大生等ピアノを専門に勉強している等、今、テクニックといった技術を中心とした練習をしているならば、「新品グランドピアノ」を選ばれると良いでしょう。

私も経験がありますが、一日中練習をしている状態なので、勿論防音対策がしっかりできた部屋での使用になります。
何と言っても長時間の練習量、演奏曲によってはフォルテ(大きな音、強い音)の際の力強い打鍵では断弦さえも起こります。それらの苛酷な演奏に耐えられる丈夫なメカニックとしての機能を持っているのは「新品グランドピアノ」です。

また、ある程度の演奏力が既に身についたピアニストならば、「中古ヨーロッパ産のグランドピアノ」の味わいのある音色や響きが大変魅力的に聞こえるでしょう。
加えて、インテリアとしてみても美しい形状は、是非弾いてみたいと思わせるようなピアノです。味わい深い音色や響きが演奏者本人だけでなく、それを聴いている人の心にも潤いと満足を与えてくれます。
「中古ヨーロッパ産グランドピアノ」は、そのメンテナンス作業を任せられる高度な技術を持った専門の技術者が在中しているお店で購入する事をお勧めします。

『年齢別』『予算別』
賢いピアノの選び方 まとめ

『年齢別』『予算別』
賢いピアノの選び方
まとめ

ピアノを初めて購入される方、お子さんの身体・演奏能力の成長でピアノの買い替えを検討されている方が一番に悩むことは、どのピアノを購入したら良いのかだと思います。
ここに上げた「年齢別 予算別 賢いピアノの選び方」を参考に、住宅事情・ご予算に合ったものでなにより、お子さんに合ったピアノを選んでください。
また、お子さんの演奏を見てくださっているピアノ講師に、お子さんに合ったピアノはどういうものが良いのか聞いてみるのも良いでしょう。



長廻かおる

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